航空産業の調査でRFIDを利用した手荷物のトラッキングに明るい見通し

IATAとSITAのレポートによれば、デルタ航空をはじめ多くの航空会社が手荷物の管理にRFIDの利用をグローバルに進め、2022年末までに$30億を節約しミスを25%削減するという。
著者 Claire Swedberg
タグ: Aerospace

今回のレポートによれば、RFID技術を用いれば未だに残る取扱いミスを大きく減らすことができる。航空会社に向けて、まず真っ先に取り組むべき、手荷物の識別レイヤーに関するアプローチが書かれている。つまり預け入れられた手荷物の一つひとつを、その荷物と仕向け地とに関係づけられたID番号によって個別に識別するのだ。これを実現する方法は、再利用型のRFIDタグを使い、手荷物が飛行機に乗せ換えられるごとにその新たな目的地に関係づけられたID番号を割り振るか、または、使い切り型のRFIDタグを使い、そのチップ内に例えば手荷物の最終目的地などの詳細情報を収めておくかの、いずれかである。

乗客レイヤーは、航空会社の乗客とのやり取り、すなわち乗客へのタグの提供と、手荷物の輸送に関する情報の乗客への提供とに役立つ。使い切り型タグは、手荷物を預け入れる際に乗客に提供され、再利用型のタグは、乗客が購入できる。再利用型のタグを使う場合、乗客はアプリをダウンロードして、旅行の期間中を通じてタグの読み出しが起こる度にそのタグに関する情報を得ることもできる。たとえば、乗客のスーツケースが飛行機に積み込まれるかまたは積み下ろされる際に通知の受取りを選ぶことができるのだ。

SITAの手荷物担当ヘッドのピーター・ドルモンド
取扱いレイヤーは、手荷物の取扱いミスが起こった時に航空会社の担当者に通知を送る。例えば、コンベイヤーから降ろされて間違った飛行機に積まれるスーツケースがあると、タグの読み出しによりソフトウェアが作業の間違いを検知し、警報音を鳴らすとかそのスーツケースが取り除かれるまでベルトコンベイヤーを止めるなどの是正措置を開始する。

最後に、トラッキングレイヤーにより航空会社は、手荷物に関してその全旅行期間を通じての情報を閲覧できる。このため例えば、スーツケースが預け入れられ、飛行機に積み込まれ、別の飛行機に積み替えられ、目的地に到着して積み下ろされた時にタグが読み出される。

今回のレポートでは、各空港で固定型または携帯型のいずれかのRFIDリーダーを利用して、手荷物が輸送される間にくぐり抜けるいくつものステップをトラッキングすることが推奨されている。固定型リーダーは、バゲージドロップ (手荷物カウンター) やコンベイヤーの上部、飛行機への積み込みや積み下ろしに使うベルトに沿って設置すればよい。担当者は、手荷物を手作業で処理しなければならない場合、例えば乗客が搭乗する飛行機を変えることになりその手荷物の所在地を確認して積み替えるような場合に、携帯型リーダーを使えばよい。

航空会社は、2018年までにIATA決議753に準拠できるような手荷物のトラッキングシステムを配備する責任があるが、また空港側は通常、インフラストラクチャーの整備のため資金を提供することになる、とドルモンドは言う。「デルタ航空をはじめとする航空会社のいくつかは、RFID技術の配備のために必要な新たなインフラのためにすでに資金を投下しています。」これまで、デルタ航空のRFID利用の手荷物トラッキングの配備は、アメリカ国内に限られている。

今回のIATA-SITAのレポートでは、空港も航空会社も、RFIDリーダーの配備と統合化に向けて、タグから集めたデータを適切に取り扱うことができるような専門の担当者を置く必要性が述べられている。

「RFID技術を効果的に展開するためのポイントは、必要最小限の空港や航空会社へのRFIDの利用を進め、航空会社がその技術をどこへ向けてのフライトであろうと同様に利用できるようにすることです」とドルモンドは語る。「デルタ航空は先頭を切ってそれを実現しようとする大手航空会社ですが、ここ数か月のうちに、他社も後を追ってくれることを期待しています。」

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