Bon-Ton、Rシューズと旅行かばんの陳列管理をRFIDで強化

Zebra Technologiesが提供するUHF帯RFIDシステムにより、小売業者のBon-Tonは180の店舗で、商品陳列が順守されてない状況を20%からほぼゼロにまで削減した。
著者 Claire Swedberg
Sep 03, 2017

百貨店チェーンBon-Ton Storesは、自社180店舗のシューズ・旅行かばん部門にて商品陳列の順守および販売額の増加を実証したことで、商品の可視性を目的とした無線自動識別の展開に関する新たな方法を探っている可能性がある。 過去2年間を通して、Bon-Tonはを販売中のシューズと旅行かばんが陳列品として利用できるかをトラッキングするテクノロジーを導入してきた。

このシステムは2014年に3店舗で、陳列されるシューズ用途で試験的に開始されたのち、2015年にはその他の店舗へも拡大、昨年は旅行かばん部門でも導入された。 Bon-Tonは現在、その他の部門の高価値製品についてのさらなる活用を模索している。 在庫管理として知られるこのソリューションは 「Zebra Retail Technology Solutions」が提供しており、ハンドヘルド端末の「MC3190-Z RFIDリーダー」と、 Bon-Ton Stores独自のソフトウェアによって管理されるUHF帯RFIDタグで構成されている。

Bon-Ton Storesは「Bon-Ton」「Bergner's」「Boston Store」「Carson's」「Elder-Beerman」「Herberger's」「Younkers stores」を運営している。 同社によれば、シューズおよび旅行かばんでの陳列商品のトラッキングを開始して以来、一般的な販売週間中について、それまで最大20%となっていた不順守率をほぼゼロにしているという。 陳列棚から消えた各製品は潜在的に販売し損ねている状態だと語るのは、Bon-Tonの店舗運営担当副社長のリサ・セレブ氏だ。

伝統的に、各店舗の販売員はシューズ部門でどのサンプルが陳列されているのかを日々手作業で確認していた。確実に販売中のシューズ全てが陳列棚に置かれている状態にするためだ。 これは時間のかかるプロセスであったのだが、ミスも起こりがちだった。 セレブ氏によると、テクノロジーに基づくシステムを探していた際、Bon-Tonはこのような陳列順守のチェックをより効率よく正確に行えるものを求めていたのだという。

シューズ部門では、販売されているシューズのタイプ (ブランドやスタイル) ごとに片足分が1つずつ陳列されている。 2015年、同社はRFID技術の試験運用を開始した。 同社は初め3店舗で、シューズのサンプルそれぞれに対し、複数のタグ供給業者のうち1社のUHF帯RFIDタグを貼り付けることをえらんだ。その後、小売管理ソフトウェア内で各タグ固有のID番号を最小管理単位 (SKU) 情報へと紐付けた。こう説明するのは、Zebraの小売・ホスピタリティ業界担当リーダーのトム・ムーア氏だ。 数か月間、このテクノロジーを試験したのち、Bon-Tonは25店舗へと導入を拡大した。そして2016年から2017年の初めにかけて180店舗にまで拡げていった。

毎日、2名の従業員が「MC3190-Zリーダー」を使いながら、各自が売り場陳列棚の反対の端同士から開始し、一方の端から他方の端へと移動しながら作業を行う。 このハンドヘルド機器はID番号を読み取り、それをソフトウェアへと転送していく。このソフトウェアではその番号が関連データに紐づけられている。 2名のスタッフをこの業務に当たらせることで、飛ばされたタグがないことを確保する冗長性を店舗が得られるのだ。

タグ読み取り作業がどちらも終わると、販売員はソフトウェアにアクセスし、陳列商品のリストを閲覧して、シューズが欠けているといったような、何らかの食い違いに気づけるようになる。 その結果は通常、店員がプリントアウトされた詳細メモを手に持って欠けたサンプルの捜索に取り掛かれるように印刷される。 欠けたシューズが見つけられない場合、販売員はバックルームに入り、そのブランドやスタイルのための別のサンプルシューズを入手し、RFIDタグを貼り付けてそれをシステムにアップロードできる。

このデータは販売員や経営者だけでなく、中央オフィスの従業員も利用可能だ。 これのおかげで、彼らは陳列商品がいつ手元になくなったのかを日常的に閲覧でき、その結果として問題へ適切に対処できるようになる、とセレブ氏は説明する。

セレブ氏は次のように述べた。「結果はたいへん有意義なものです。 手作業で仕事を完璧に行っていると考えていても、自動化されたシステムの助けがあれば (利用者は) そうなっていない可能性のある部分を知ることができます」。陳列棚から取り去られて購入される製品もあるかもしれないし、バックルームへ誤って返却されていたり、棚への置かれ方が不正確だったりする可能性もある。 セレブ氏によると、販売員も当初はテクノロジーの有効性に疑問を抱いていたものの、より素早く正確に陳列棚の在庫をチェックできるツールだと気づいて喜んだのだという。

3店舗におけるシューズ部門での試験運用に続き、Bon-Tonはこのテクノロジーを180店舗で実施することを選び、システムの活用を旅行かばん部門にまで拡大した。 旅行かばんは陳列順守管理にとってもう一つの挑戦だと、セレブ氏は語る。 多くの場合、陳列棚にある旅行かばんは売れてしまう可能性がある。そして、その棚が空いているということはつまり、別の陳列品が補充されるまでそのブランドやスタイルのものはもう売れないかもしれないということだ。 「私たちはシューズ部門で学んでいたことから、このテクノロジーが必ずメリットをもたらすだろうという大きな自信を抱いていました」とセレブ氏は述べた。 Bon-Tonは、RFIDシステムを用いた販売額をそのテクノロジーが実装される前のものに照らして評価し、その増加を確認した。 しかしながら、セレブ氏はその向上がどの程度だったのかは述べていない。

この販売額の増加はテクノロジーによる恩恵の指標の一つに過ぎない、とセレブ氏は指摘した。 「予想外だったのは消費者の反応でした」と彼女は述べる。 買い物客は具体的な変更 (RFIDシステムの導入など) が行われたことを知らなかった。にもかかわらず、関連する店舗の部門を訪れた消費者は展示されている製品の数が改善されていることに気づいたと報告した。 一方、販売員も仕事量が軽減したと述べた。

現在、Bon-Tonはこのテクノロジーを他の製品にも拡張できるのかを調査している。 すでにRFIDタグを張り付けられた状態でBon-Tonの店舗に届けられている製品もいくつかある。 その頻度が増えているため、その商品の在庫追跡を自動化するために店舗はそれらのタグを利用できるだろう、とセレブ氏は語った。 「当社にとって利益となるだけでなく、供給業者にも可視性をもたらすでしょう」と彼女は述べた。

小売業者に対するオムニチャネル販売を求める需要の高まりは 小売業者とブランドの双方によるRFIDの適用をさらに強く後押ししそうだ、とムーア氏は予測する。 タグがほとんどの製品に貼り付けられるようになると、小売業者はローカル店舗でオンライン注文を行いつつ、RFIDリーダーをガイガーカウンターモードで利用することで必要な製品の位置を迅速に見つけだし、それを輸送のために梱包してもらうことが可能になるのだ。

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