SMLの分析によれば小売業者のRFID導入率はわずか4%から8%にすぎない

この調査によれば、試験運用を始めた企業はやがて本格運用を進めており、小売業界ではオムニチャンネル販売が起爆剤となってRFIDの導入が今後も着実に進むと見られる。
著者 Claire Swedberg
タグ: Retail
May 09, 2017

RFIDソリューションのプロバイダーであるSML RFIDの調査によれば、リテール市場はようやく、RFIDタグの利用が万遍なく進むまでの長期レースの最初の数歩を踏み出したところだ。現実には、同社の推計ではアパレル市場へのこれまでのRFIDの浸透率は控えめな見積もりだが4%から8%程度である。これは、他の調査で示された数字よりも極めて低い。たとえばGS1の調査結果では、導入率は半数を超えたとしている。

SML社の成長見込みは同社が18カ月前に行った調査に基づいていると、SML RFID社のCTOでRFIDソリューションズの上級副社長を務めるディーン・フリューは語る。この調査は、同社の市場戦略と将来計画でどこに力点を置くべきかを見極めるために実施されたという。つまり、タグを暗号化して素早く提供するためにサービス事務所を世界のどこに配置すればよいかとか、さまざまな産業分野にわたって近い将来に明らかになるビジネス上の要求は何かを知りたかったのだ。

ディーン・フリュー
RFIDの導入について考えたりその技術面のテストをするのと、本格的に配備を進めるのとでは大きな違いがある、とフリューは言う。いくつかの実例は、統計的に得られた結果からは外れているのだ。たとえば、大企業がその一店舗だけで試験運用を実施したならば、実際にタグ付けされた商品の数量はわずかであっても、その企業のRFIDへの関心の高さが窺えるわけだ。

これがRFID業界にとってどんな意味があるかといえば、つまり大きく成長する余地がある訳で、同社の売り上げの伸びに繋がるのだ、とフリューは語る。実際、SML社のRFID技術関連の売り上げは過去3,4年の間ずっと年50%の割合で伸びているという。「毎年、大きな成長を続けていますし、2017年もその翌年もこの傾向が続きそうです。」

こうした成長の大きな原因はオンライン販売への圧力であり、買い物客が商品を最寄りの店舗で買ったり、オンラインで買ったり、またオンラインで注文して最寄りの店舗で受け取るといったオムニチャンネル販売の提供へと小売業者は促されているのだ。そして、このオムニチャンネルのモデルがうまくいくかどうかは、各店舗で在庫をきわめて精確に管理し続けられるかどうかに掛かっている。

しかしながら、これだけ高い成長率が見込まれていても、RFIDの導入には、ソフトウェアからタグ、リーダーなどがアパレルの店舗であればどこででも利用されるようになるまでには、10年はかかるかもしれない、とフリューは言う。「導入を決定したとして、その導入はまったくゼロからのスタートになります。」彼はそうして、実際に使われるRFIDタグの数量や、この技術を導入する店舗の数を読んでいるのだ。

小売店側が目に見える効果やROI (投資対効果) を期待して実際に導入を進めているRFIDシステムの数量は、タグやリーダーや付随するソフトウェアまで勘定に入れても、いくつかの予測結果から業界が信じ込まされているよりも、はるかに小さい。

RFIDジャーナルイベント
Live Events Virtual Events Webinars
ヘルプ RFIDジャーナル日本について 広告掲載について 利用規約 プライバシーポリシー お問い合わせ
© 著作権 2017 Emerald Expositions, LLC. All Rights Reserved. Terms of Use | Privacy Policy
搭載: Haycco