ポーランドの小売店チェーンが食品の温度を管理するためにRFIDを活用する

Eurocash 社は、製品の品質確保とコスト削減を目的として、アクティブ型 UHF (極超短波) を利用したBlulog 社製データロガー・システムを200棟ある自社倉庫とその他の施設に設置している。
著者 Claire Swedberg

Eurocash 社の倉庫では、各室内に3つから4つ設置されたUHF及び近距離無線通信 (NFC) 対応のBlulog 社製データロガーが活用されている。その中には、食品が保存されるフロア全体の温度を監視できるように、26個以上のロガーが必要とされる倉庫もある。各ロガーはクレジットカード程度の大きさであり、700メートル以内の距離にあるゲートウェイにデータを送信することができる。これらのロガーは、ボタン型電池から電力を得て作動しており、電池の寿命は約3年となっている。

ゲートウェイはWi-Fi またはイーサネットケーブルを通じて接続される。必要とされるゲートウェイは多くの場合1つか2つのみで、取得したデータはクラウドをベースとしたBlulog社のソフトウェアに送信される。ゲートウェイにイーサネットケーブルが使用されるか、それともWi-Fiが使用されるかは、倉庫や施設によって異なる。

Jérémy Laurens
ロガーは主に UHF を通じてゲートウェイにデータを送信するが、NFCにも対応しており、必要に応じて 13.56 MHz (短波HF帯) を通じたデータ送信も行うことができる。例えば、インターネットに接続できなくなったり、電気の供給が停止したりしてデータの送信が行えなくなった場合、NFC に対応した携帯を持っている従業員がロガーのある場所まで行き、センサーのデータを直接取得することができるのだ。その際に専用のアプリをインストールする必要もない。

このシステムを倉庫に設置しているのは Eurocash 社の従業員であり、ロガーを壁に固定するためのホルダーやビス、両面テープを使い、自ら設置を行なっている。Maćkowiak 氏は、このシステムが設置されたことで人件費が削減され、管理温度の変化を原因とする、あるいは温度データの不足を原因とする廃棄食品の数が減ったことで、店舗の利益アップにつながったと述べた。

長期的には、食品が最初に搬入される倉庫から実際に販売される店舗に至るまでの保存過程の全てにおいて、温度と湿度の変化を監視できるテクノロジーを実装したい、Maćkowiak氏はそう述べた。そうすることで、室内の空気の流れや、果物や野菜の周辺に生じるエチレンガスなどのガス濃度を把握できるようになる。

Laurens氏は、Eurocash 社とBlulog 社が上記のテクノロジーを輸送トラックで試験運用していると述べた。トラックが倉庫や販売店内に到着した際に、データロガーがゲートウェイにデータを送信する仕組みになっており、食品の温度データを収集できるだけでなく、特定の倉庫から食品が出荷された時間、そしてそれらの食品が店舗に届けられた時間も知ることができるようになる。

Blulog 社は、来年までにQRコード機能の発表を行うことも計画しており、これによって Eurocash社などの小売店が、来店した顧客と温度データを共有できるようになるのだ。このQRコードは、店内にある冷蔵庫や冷凍庫に取り付けられ、 顧客は自身の携帯を使ってそのQRコードをスキャンする。顧客がコードをスキャンすることで、冷蔵庫のQRコードと、そこに保存されている食品がリンクされたページに進み、それらの食品の保存管理データが顧客の携帯画面に表示されるようになる。「Eurocash 社は、このテクノロジーを最初に取り入れる企業となることを望んでいます」Laurens 氏はそう述べた。

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