ビーコン技術の新会社が航空機内のエンターテインメントや銀行内の情報化を促進

ドイツのホテル用アプリのメーカーConichiからスピンオフしたConichiwaが、ビーコン通信を利用して個人や商品を認識し、それによりサービスの個別対応化と効率の向上を図るシステムを提供している。
著者 Claire Swedberg
Mar 09, 2017

BLE (Bluetooth Low Energy) 技術を利用したホテル用アプリを展開するドイツの会社conichiが、ホテル向けソリューションでの成功を足掛かりにして、サービス産業の枠を越えてより大きな市場を狙おうと、新会社を設立した。conichi社からスピンオフしたこのConichiwaは、たとえば航空機関連メーカーの機内エンターテインメントシステムをはじめ、顧客企業である銀行、小売店、博物館、イベント管理会社、物流会社などからの要求に応えようとしている。(社名のConichiwaは日本語の「こんにちは」から付けられた。)

Conichi社は、2013年に設立された、スマートなホテル体験を提供する会社である。同社の創設者たちは、ホテルのチェックインやチェックアウトをより早く宿泊客にとって快適なものにするシステムを求めていた。同社は、自然、とりわけ人の顔を見分ける鳥といわれるカラスを見てひらめいたのだそうだ。conichi社はその技術をホテル業界に向け、各施設で、宿泊客や常連客を自動的に見分けることを目指している。

Conichiwa社のレオ・クラッテンホフ
conichi社のBLE利用ソリューションを用いれば、ホテルは宿泊客に、より個人に即したサービスを提供し快適に過ごしてもらえると、同社は言う。このシステムには、ホテルの施設内各所に設置されBLE機能付期の携帯電話へデータを送信するビーコンと、conichi社製SDK (ソフトウェア開発キット) を用いるアプリが備わっている。そうしてホテルは、宿泊客が入口を通り過ぎた時点で誰が到着したのかを識別できる。そうなれば宿泊客はVIP待遇のサービスを受け、部屋番号は携帯電話に表示されるので、列について部屋に案内される順番を待つ必要もなくなる。そして部屋に着いたなら、BLE技術を利用してドアの鍵を開けることができるのだ。

同社によれば、このシステムは、ホテルのレストランやバー、売店などでの支払いにも使える。宿泊客は支払いを即座に承認できるし、会計台の前に並ばずにそのまま部屋に戻れるのだ。

2015年に、航空機用機材とシステムのメーカーがconichi社に相談を持ち掛けた。同社はその社名を公表していないが、その会社は、同社の技術がホテル業界以外にも提供できるものかどうかを知りたがっていた。飛行機内のエンターテインメント用システムを開発していたのだが、conichi社はその会社と協力して、飛行機の乗客に機内でより良い体験をしてもらえるようなシステムの開発を始めた。

この共同作業の結果として、また他の業界の企業の話もよく聞いて、conichi社は、ホテル業界を越えたソリューション・プロバイダーとしてconichiwa社を設立した、とconichiwa社の事業開発部長レオ・クラッテンホフは語る。「弊社はすでに、その場での清算、施設等の利用管理、それに資産のトラッキングができるシステムを携帯電話用のアプリに組み込んで、お客様に提供できるまでになっています。弊社は、顧客の皆様が現実世界とインターネット上の世界を結びつけ、モノとの対話ができるようにしたのです。

この航空機関連の会社との共同作業では、BLE技術を用いて、同社のシステムについて、オンデマンドのオーディオ・ビデオやインタラクティブなゲーム等さまざまな機能の拡張を図っている。開発中のソリューションはこの4月にも完成する予定だと、クラッテンホフは語る。

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