日本の病院が患者用にUHF帯リストバンドを試行中

リストバンド技術のメーカーであるサトー (SATO) が、同社の新製品がペースメーカーをはじめとする医療用機器に影響を与えず、患者にとっても快適で、効率的な管理に役立つことを明らかにするため、病院と協力してテストを進めている。
著者 Claire Swedberg
Mar 01, 2017

日本の三重大学病院と自動識別技術のメーカーであるサトー (SATO) が、同社の新しいUHF (極超短波) 帯RFIDリストバンドのテストを進めている。この新製品が患者の体内に移植される医療用機器に対しても安全なことを確認し、この技術が職員の職務効率と患者が感じる快適度にどの程度役立つかを調べるのだ。同社がここ数年をかけて開発したこの新製品は既に発売が開始されている、とサトーヘルスケア (SATO Healthcare) の小沼宏行社長は言う。

サトーは以前からHF (高周波) 帯RFID機能付きのリストバンド (同社によればHF帯の方が腕輪用には一般的) を提供してきたが、UHF帯リストバンドの開発も進めてきていた。こちらの方が、職員はリーダーを患者の身体に無理に近づけずに、より簡易により正確にデータの識別ができるからだ。

三重大学病院
小沼によれば、UHF帯RFIDリストバンドはすでに販売されているが、人の体内の水分のためその効力は低下し、読み出し率はかなり低くて信頼性に欠ける。同社はそれを解決する技術に挑戦し、体内の水分があっても読み出しによく応答できるRFIDチップを使ったリストバンドを開発したという。そのチップやインレーのメーカー名は明らかにしてもらえなかったが、同社のリストバンドにはその会社の独自技術を使ったため、タグが人体の近くにあっても高感度で読み出しができるという。

サトーヘルスケアの小沼宏行
このリストバンドの次のステップは、携帯型リーダーから送信される920 MHz (250 mW) のRFID用信号が、ペースメーカーをはじめとする人体移植型の医療機器の動作に影響を与えないことの確認だ、と小沼は語る。この目的のため、同社は顧客の一つである三重大学病院の協力を求め、2016年12月から2年間の計画で臨床実験に着手した。

「当面の目標は、RFIDが医療機器の機能に何らの影響も与えないことを示すことです」と小沼は語る。そしてその次の目標として、このシステムによって、患者の識別ならびに患者と特定の医療行為の関係が看護師にとっても患者にとってもどれだけ簡単にまた快適に確認できるか、その簡便性と正確さを明らかにする。日本の総務省はすでに、携帯型リーダーから送信されるRFID信号が医療機器の機能に影響を与えないことを確認しているが、同社はこの結果を確認したいのだ、と小沼は語る。

この病院は現在、サトー製UHF RFIDリストバンドを、この病院を訪れる患者の全員に提供している。体内に医療機器を移植されている18歳以上の患者については、本人が同意をすれば、病院から帰宅する際にその医療機器についても検査を行い、リストバンドの影響を機器が受けていないかどうか確認する。

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