DynaLoggerを使えばUHF RFIDで温度と湿度のトラッキングができる

ブラジルのDynamox社の新製品である、RFIDを使った再利用型センサーは、サプライチェーン内の商品の湿度や温度をトラッキングし、RFIDリーダーを装備した公認ユーザーに、そのセンサーデータの履歴を提供する。
著者 Claire Swedberg
Feb 09, 2017

ブラジルのフロリアノーポリスにある技術会社Dynamoxは、極超短波 (UHF) 帯RFIDを利用したデータロガーを新たに発売している。RFIDセンサーを使ってコールドチェーン上の商品のトラッキングをするための低価格のオプションとなるものだ。このDynaLoggerは電池駆動型のUHF帯デバイスであり、所定の時間ごとまたは所定の閾値をまたぐごとに温度と湿度のレベルを調べ、そうして集めたすべてのデータをRFIDを通じて読み出しがあった際に送信する。

Dynamox社は、船舶や運送業者向けの自動化技術のプロバイダーとして2007年に設立された。2014年に、同社はRFIDを利用して商品や車両などのトラッキングをする技術の開発に着手し、昨年来、半導体メーカーのEMマイクロエレクトロニックと協力して、そのRFIDチップEM4325を同社の新しいデータロガーに使用した。バローとアレクサンドラ・フェレイラが自分たちの持つ電子技術を生かそうと同社を共同で設立した。バローは機械工学の博士号を持ち、海洋工学の修士でもある。

DynaLogger
今回のデータロガーの開発は、温度と湿度の両方のトラッキングができてデータの書き換えができないようなセンサーで、信頼性が高く低価格のものを同社が見つけられなかったことが発端だった。たとえば、USB利用のデータロガーは情報の格納ができてコンピューターに繋いでその利用ができるが、このデータは途中で書き換えられてしまう可能性もある。

だから、たとえば運送業者がいて、運送の途中で商品が許容される温度や湿度を越えてしまったことが記録に残った場合、その業者がそのデータを消そうと思えば、コンピューター上の記録にあるそのセンサーの結果は容易に変更できるのだ。またブルートゥースを使ったデータロガーの場合、携帯電話からデータの読み出しを指示できるものの、このセンサーを正しく動作させるためにはまず電源をオンにして立ち上げなければならないし、またデータの暗号化もされないようだ。これに対しRFIDならばデータの暗号化ができるのだが、内蔵の電池を持たないパッシブ型RFIDシステムを使うと、RFIDリーダーから読み出しが掛かった時点のデータしか集めることができないし、電池駆動のアクティブ型RFIDセンサーの場合は高コストがネックになると、バローは語る。

これらに代わる製品の開発をDynamox社が始めたのは2014年のことだ。温度や湿度の測定に基づき、自身の固有識別番号と関係づけてセンサーのさまざまな状態を監視し、そのデータをRFIDリーダーから読みだせる、低価格で電池駆動のUHF RFIDシステムの開発だ。このソリューションは、世界のどこにあっても問題なく動作できるように開発されており、アンテナはEU、アメリカならびにブラジルの標準に準拠している。

このDynaLoggerの動作の前提はいたってシンプル、すなわち、近くにRFIDリーダーが有ろうが無かろうが電池駆動のセンサーを使ってデータを集めること、そしてリーダーがタグを読みだした際にはその情報を送信できることである。

このデータロガーには、ユーザーが選択できる3つの動作モードがある。まずモード1では、このロガーは、内蔵の時計に従ってたとえば5分間隔など定期的に温度と湿度のデータを取得するように設定できる。この装置が測定を行うごとに、そのデータはチップ上に格納され、電池寿命を保つため休止モードに戻る。測定の周期にもよるが、同社によれば電池は約2年間持つそうだ。

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