Platt小売業研究所がメイシーズでRFIDを利用した在庫調査の精度向上、売り上げと顧客満足度の増大を確認

15ヶ月に渡って行われたこの調査によって、メイシーズでは在庫と店頭展示の関係が安定したばかりでなく、ある商品がSKU (最小在庫管理単位) 中の最後の一品までも確実な在庫管理のもとで売り切れるようになったことが分かった。
著者 Claire Swedberg
Feb 09, 2017

メイシーズ (Macy's) の各店舗でRFID (無線自動識別) 技術の利用が進み、この世界的規模のデパートの在庫と店頭展示品を適切な関係に保つことができ、在庫管理の精度が全般的に向上したうえに、顧客満足度も向上し、さらに店内の単品商品についても在庫管理の精度が上がったためオムニチャンネル販売の要求により良く応えられるようになった。以上の調査結果は、ノースウェスタン・小売業アナリティクス評議会 (RAC, Northwestern Retail Analytics Council) の協力を得て調査を進めたPlatt小売業研究所 (PRI, The Platt Retail Institute) が公開した研究報告書に書かれている。

しかし、こうした知見は調査のほんの一部にすぎないと、Platt小売り研究所の所長で研究フェローを務め、RACの研究部門長でもあるスティーブン・キース・プラットは語る。メイシーをはじめとする小売業者は、RFID技術により、商品のタグを読み取ってさまざまなアナリティクスを駆使するチャンスを得た。たとえば、試着室の管理の向上、最適な商品配置の技術、価格管理、そしてトレンド予測などへの活用だ、とプラットは言う。

スティーブン・キース・プラット
完了までに15か月を要したこの調査についてのPRIの報告書では、メイシーズがRFIDを利用して得られる様々な恩恵を数値で表している。調査担当者は、メイシーズの技術導入の結果を4つの使用事例にまとめて追跡調査した。これは、アメリカのメイシーズ全店の婦人靴部門での展示商品へのRFID使用事例、2013年から2015年にかけてのGUV (在庫単位総変動) の平均値で調べた総合的な在庫調査の精度、オムニチャンネル販売ならびに店頭販売での単体商品の要求にどれだけ応えられたか、そして最後に、在庫室から店頭への商品補充、の4つである (英文記事メイシーズがオムニチャンネル販売に向け最後の一品の提供プログラムを開始メイシーズがRFIDとビーコンの配備をさらに拡充およびメイシーズが商品の100%にRFIDタグ付け参照)。

Platt小売業研究所は、技術の利用とその顧客体験への影響に注目する国際的な調査会社であり、RACは、PRIおよびノースウエスタン大学出身の研究者を集め一般消費者の買い物時の行動を調べる研究組織である。PRIの今回の研究は、小売店の環境下でのRFID技術の利用に関する詳細な知見を得るとともに、RFIDから得られたデータを商店が持つ他のデータと組み合わせればビジネスへのより深い洞察が得られることを実際に示すために実施された。

「RFIDのデータには大きな価値があることは分かっていましたが、他のアプリケーションの中でこれを利用すると、その価値はさらに高まります。RFIDはまさに情報の宝庫なのです。そしてそのメリットはサプライチェーンの全体におよび、また在庫管理だけではなく大きく広がります。」こう、プラットは語る。

4つの調査のうち最初の事例は、婦人用靴製品の展示品と在庫の適切な関係に関する調査であり、RFIDを利用して誤り率 (在庫がありながら商品展示がされていないような事象) を下げることができた。メイシーズが扱う婦人靴のSKU (最小在庫管理単位) は25万点以上に上り、また通常の店舗の靴売り場には常時およそ800点の商品が展示されている。このように数が大きいため、お客ざまそれぞれのスタイルに応じた商品を展示しながら適切な在庫を保つことは至難の業なのだ。

RFIDの導入以前は、この誤り率 (在庫がありながら展示されていない商品) は30%に上った。RFIDの導入により、これが4%から6%の間に留まったことが調査結果から分かる。また、顧客満足度も他の売り場に比べて向上したが、おそらくこれは、適切な在庫を保ちながら靴の展示が進んだからであろう。商品棚により多くの靴が並び、お客様に見ていただけるようになったのだ。

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