新たな携帯型RFIDリーダーは数cmの精度でタグの位置を検出する

AsReader社のリーダーASR-R250Gは、スマートフォンを通じて操作でき、RFLocus社製ソフトウェアを用いて、およそ10mの範囲内にあるタグの付いた物品の所在地を3D表示できる。
著者 Claire Swedberg
Feb 01, 2017

今月、RFIDリーダー技術の会社AsReader, Inc.が、読み取り範囲がおよそ10mの携帯型リーダーを新発売した。この新しいリーダーはRFLocus社製ソフトウェアを用いており、極超短波 (UHF) 帯RFIDタグの読み出しはもちろん、そのタグのリーダーに対する位置を数cmの精度で3D表示し特定できる。

同社によれば、このASR-R250Gは小型で低価格となるように設計されている。この携帯型リーダーは、AppleのiPhoneやAndroidの携帯機器と接続し、専用アプリを用いて操作できる。この新製品にはまた、RFLocus社とAsReader社が共同開発した専用ソフトウェアAsTagFinderが組み込まれている。AsReader社製のオープンソース型で使用権が無料のSDK (ソフトウェア開発キット) を用いれば、リーダー用の携帯デバイス上で動作するアプリを自在に開発することができる。また、データを携帯デバイスのWi-Fi接続や携帯電話のネットワークを通じてサーバーへと送信したり、データをネットワークから切り離してローカルに収集しておき、その後ネットワークに接続した際に同期をとるようにすることもできる。

ASR-R250Gリーダー
RFLocus社とAsReader社は、 ASR-R250Gモデルに使う「位置判定」用ソフトウェアを共同開発した。これにより、タグのリーダーに対する位置を数センチメートルの精度で識別し、その結果を3Dで表示できる。

AsReader, Inc. の本社はカリフォルニア州タスティン、日本の大阪に本社があるAsterisk, Inc.の子会社の一つである。ASR-R250G-23リーダーはアメリカの電波帯に合わせた仕様であり、ASR-R250G-22がヨーロッパの電波帯に合わせたモデルとなっている。これらのアメリカおよびヨーロッパ向けモデルの出力は1W (30-dBm) に設定されているが、これはより短い範囲内での読み出しが必要な場合には、手動あるいは自動化ロジックを用いて、3mW (5-dBm) にまで低減が可能である。

ポール・ホイットニー
同社はまた、スマートフォンを利用して近距離での読み出しに対応できるUHF帯やHF帯、ならびにバーコード型の小型デバイスも提供しており、その読み出し範囲は1mから2m以内である。AsReader社によれば、ASR-R250Gリーダーは非常にコンパクトながらより広い範囲の読み出しができるように設計されている。「これは、長距離RFID読み出しに対応した弊社の初めての製品となります」と、同社副社長のポール・アキュレータ・ホイットニーは語る。彼によれば、RFLocus社と共同開発したソフトウェアを用いることで、AsReader社は、他の製品と同様に小型の形状とスマートフォン互換性を保ちながら、通常は大型の携帯型リーダーを用いる長距離対応のUHF帯リーダーの機能を提供している。

「AsReader社は、従来型のリーダーとは全く異なるデバイスを発売しました」と、RFLocusの創設者の一人で代表取締役副社長を務めるゲーリー・チェンは言う。スマートフォンと共に使うため、この新型リーダーはアプリを立ち上げて利用できるように設計されており、通常のPDAリーダーの多くに比べてより多くの機能を有しながら、比較的低価格で小型に作られている。加えて、このデバイスは、バーコードにも対応しRFID読み出しの機能も備えている。

標準的な携帯型リーダーはどれも、RSSI (受信信号強度表示) の技術を利用して、タグの位置を推定している、とチェンは説明する。RFLocus社製ソフトウェアを利用するAsReader社の機器もこの測定方法を利用するが、RFLocusの設立者の一人でCEOを務めるハジメ・カミヤによれば、併せて、TD-PDOA (時間領域の到着信号位相差) も利用している。これは、リーダーの動きに連れて順に起こる一連のデータポイントを収集し解析して位置を求める技術である。この際にリーダーは、それぞれのタグを毎秒1,000回近く読み出している。

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