ヨーロッパの販売店協会がタグ付きシューズのさまざまなオプションを試す

ANWRグループは、RFIDタグを一足の靴の左右両方および靴箱にも取り付け、EPC準拠UHF RFIDタグが在庫のトラッキングや盗難防止、販売管理にどれほど役立つかを調べている。
著者 Claire Swedberg
Jan 26, 2017

靴や革製品、スポーツ用品、自転車などを取り扱うヨーロッパの販売店協会の一つであるANWRグループは、3店舗POC (概念実証) プロジェクトの一環として、取り扱う靴へのRFIDタグ付けを進めている。

この協会は、RFID (無線自動識別技術) がはたして在庫の効果的なトラッキングや盗難防止、販売手続きの最適化や販売の促進に役立つかどうか、実際に明らかにしようとしている。2016年9月より開始されたこのPOCプロジェクトは年末まで続けられる予定だが、これがうまくいけば、ANWRグループは傘下の商店 (靴の小売店) の利益となるよう、その結果を用いて、靴へのタグ付けに関するより詳細な標準の策定を急ぐ予定だ。

TailorIT社のウヴェ・クビーデ
ANWRグループは、ドイツに本拠を置く小売店の協会であり、傘下にドイツならびに近隣諸国の小規模、中規模そして大型の靴販売店を擁する。同グループは靴製品の卸売業者として、さまざまな靴メーカーから商品を買い入れて協会員である小売店に売ってもらうのだと、ANWRグループの小売店向け物流部門長のハラルド・クルークは語る。

このグループは、たとえば、各商店が商品をインターネットを通じて販売できるよう、オンラインのプラットフォームを整備したり、さまざまなセミナーや教育訓練など、小売店へ多くのサービスを提供している。また、傘下の小売店に代わって、物流などに関する最新トレンドの調査も進めている。クルークによれば、アパレル関連の小売市場ではEPC準拠の極超短波 (UHF) 帯RFID技術の導入が大きく進んでいるが、靴の販売ではRFIDは広がりを見せていない。数多くの小売店がさまざまな商品にタグ付けを進めているのだが、靴に関してはメーカー側も小売店側もなかなかタグを付けようとしないのだ。そんな中、世界標準を制定している会社GS1は、一足の靴の左右どちらかだけにタグ付けする方式を提案した。しかしANWRは、これは適切なやり方ではないだろうと考えた。店頭では、靴は靴箱から出されて片方のみ飾られることも多いからだ。そこでANWRは、一足の靴の左右それぞれに都合2つのタグ、場合によっては紙製の靴箱を加え3つのタグを貼り付ける方式のテストを開始した。

ANWRはこのプロジェクトを進めるにあたり、ファッション業界を専門とするコンサルタント会社であるTailorITに協力を求めてきた、とTailorITのプリンシパル・コンサルタントのウヴェ・クビーデは語る。TailorITは、ANWRが始めたPOCに協力して、機種選定やリーダーの設置、読み出しデータのソフトウェアへの統合などを助けた。

そうしてまず、バイエルン州の北部にある3,000m2 の店舗とケルン近郊の400m2 の店舗に配備が進められた。EPC Gen 2準拠パッシブ型UHF RFIDタグが、2つの店舗でそれぞれ、下げ札に直接印刷されたり貼り付け用のシールとして印刷され、商品である靴の左右にひとつづつ取り付けられた。また、専用の靴箱にまで貼られる靴もあった。都合3つのタグのそれぞれには固有のEPC番号 (Electronic Product Code) が格納され、ソフトウェア上ではこの3つは一つの単位として関連付けられる、とクビーデは説明する。こうして、靴箱から靴の片方だけが取り出されて店頭に陳列されると、RFIDタグによってその片方の靴と相手方の靴および靴箱を容易に見つけ出すことができるのだ。将来的には当グループは、3つのタグで使うタグ番号はEPCで定められた通り「インジケーター・ナンバー」のみが異なるほぼ同じコードを利用することになる、と考えている。

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