Impinj社が人と物の流れのトラッキング用にxSpanリーダーを新発売

インピンジ (Impinj) 社の方向制御型ビームアンテナを内蔵したゲートウェイ用リーダー・ファミリーの新製品であるxSpanは、2方向に対してトラッキングができ、同社のxArrayより小型で低価格である。
著者 Claire Swedberg
Oct 17, 2016

RFID関連デバイスとソフトウェアのプロバイダーであるインピンジ (Impinj) 社は、方向制御型ビームアンテナを搭載して、パッシブ型EPC Gen 2 (RAIN) 準拠RFIDタグを読み出しながらその移動方向に沿ってトラッキングができる、新型ゲートウェイ用リーダーの注文を取り始めた。このxSpanは、インピンジ社のゲートウェイ用リーダーとしては (xPortalとxArrayに続き) 3番目の製品となるが、そのどれもが、フェーズドアレーアンテナとも呼ばれる方向制御型ビームアンテナを内蔵している。xArrayの方がxSpanに比べより広範囲でより正確な位置の識別には優れているものの、xArrayは大型で高価な製品だ、と同社は語る。

「お客様の要望の中には、xy座標位置の識別に (xArrayで得られるほどの) 精度はいらないという声もありました」とインピンジ社販売店製品担当副社長のクレイグ・コットンは言う。しかしながらこうした顧客は、xPortalのようなリーダーでは得られない方向性の情報については必要としている。中には、物品が往来する場所にxArrayを設置してその位置情報を調べている顧客もいる。そうしてリアルタイムで製品の所在地を把握し、例えばパレットが所定のトラックに積まれたかどうか、また患者の出入りの多い緊急病棟で車椅子が廊下のどこに返されたかなどを調べるのだ。しかしながら、もし製品がどちらの向きに移動したか (例えばトラックに積まれたのかトラックから下ろされたのか) を知ればよいだけだったり、位置情報にそれほど細かな精度が要らない場合であれば、xArrayはその目的に使うにしては高価すぎるだろう。

xSpanを壁や天井に設置すれば、タグの付いた商品、装置類や人の動きをトラッキングできる。
それゆえインピンジ社は、従来の円形領域をカバーするxArrayに替えてアンテナの輻射波を前後の方向に制御できるような製品を開発し、カバーする面積は小さくなるものの小型で低価格なリーダーとした。「ニーズの細かな差異に合わせるよう意識的にこだわったのです」とコットンは語る。xArrayには52の偏極ビームが9つのセクターに分けて配されて、そのカバーする円形領域は140m2ほどだが、xSpanは13の偏極ビームが3つのセクターに分けて配され、カバーする領域は長方形で90m2ほどとなる。

このxSpanの大きさは、縦48cmで横幅22cm (横幅はxArrayの半分程度)、厚みは9cmほどであり、xArrayと同様にPoE (パワーオーバーイーサネット) を利用する。壁や天井に設置ができ、高級品を扱う商店にあっても美しく見えるように工夫されているそうだ。もちろん、工業的な環境にも相応しく、特別なポータルを用意せずそのまま壁に設置でき、フォークリフトなどの車両の衝突から装置を守るための障壁や余分なスペースが要らないのだ。

これまでこのxSpanを導入している企業は、大きく3つのセクターに分かれる。小売業、物流業、そして医療関連だ。(どの企業も名前の公表を望んでいない。) 小売業界では、リーダーを店舗の出入り口付近および倉庫と店頭の間のドアや通路に設置している。出口では、このシステムによりタグの付いた商品が (単にドア近くにあるというだけでなく) 商店から外へ出ていくのか到着したのかを識別できる。

商品が倉庫室と店頭の間を移動する際に、この技術を用いれば、タグの付いて商品が店頭に出されるのか倉庫室にしまわれるのかが分かる。こうした情報があれば、従来のポータルリーダーを使って商品の移動方向を問わずに通路上にあることだけを検出するのに比べ、より正確な在庫管理が可能になる。xSpanはまた、xArrayほどのカバー領域を店舗側が必要としないなら、店頭に設置しても良い。

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