病院がRFIDを用いてポーター業務の管理の効率化を進める

マニパル病院バンガロールでは、RFIDシステムを導入して看護師が付近で手の空いているポーター (看護補助者) を自動的に探し出せるようにし、待ち時間や呼び出し電話の手数を大きく減らした。
著者 Claire Swedberg
タグ: Health Care
Aug 25, 2016

マニパル病院グループは、業務の更なる効率化のため、傘下の最大の病院にRFID (無線自動識別) 技術の導入を進めているが、その導入順序は独特の多フェーズ方式となった。医療装置や用具類のトラッキングから始めるのではなく、まずより小規模だが極めて恩恵の大きなソリューション、すなわち、患者の搬送をはじめ文書や医療機器などの運搬で院内を駆け回るポーターの管理システムを目指したのだ。マニパル病院グループのCIOを務めるナンドキショール・ドームネによれば、この病院はRTLS (リアルタイム位置確認システム) を導入し、ポーターを呼び出してから業務が完了するまで以前は30分から40分ほどかかっていたのをわずか5、6分に短縮した。

このポーター管理システムを提供したのはアイスジェン・コンピューティング (Icegen Computing) 社で、同社のソフトウェアは病院側のサーバー上にインストールされ、エカハウ (Ekahau) 製アクティブ型Wi-Fi RFIDバッジから送信されるWi-Fi信号がRTLSソフトウェアによって解読されてその位置が計算される仕組みだ。ポーターは、病院内で車椅子やベッドを押して患者を搬送したり、薬品や連絡文書を届けたりするのが役割である。このRTLSソリューションは、このポーターの次の職務への移動を管理するためのもので、これにより看護師がポーターの到着を待つ時間を減らし、また常時必要とされるポーターの人員数も減らすことができる。

看護士がポーターに仕事を頼みたい時は、デスクトップのPCからアイスジェン製ポータートラッキング用ソリューションを開いて所定のプロンプトを押しリクエストを発行する。(上記の写真をクリックすると画像が拡大します。)
マニパル病院グループはインド国内で3番目に規模の大きな医療グループであり、傘下に13の病院を持ち、新たに3病院を建設中である。マニパル病院バンガロールは、バンガルル市 (以前バンガロールと呼ばれていた) のエアポートロードにあり、14階建てでウィングが2棟、毎日およそ2,000人の患者の治療に当たっている。ドームネによれば、通常、病院内のある場所から別の地点への患者の搬送や医療機器の移動のために、ポーターの呼び出しが毎日1,000件から1,500件ある。従来、手作業による呼び出しでは、看護師がポーターを呼んでから実際に到着するまで普通30分から40分の待ち時間が生じていた。

マニパル病院バンガロールは、ポーターサービスを監督者 (院内の管理室に常駐) とともにある会社に委託している。この監督者が派遣命令を出し、院内に常時30名いる従業員がその命令を受けて現場に赴くのだ。当初のシステムでは、看護師がまずこの監督者に電話をかけて必要な職務を説明する。例えば、車椅子の患者の移動補助、患者のストレッチャーでの搬送、医薬品の載ったカートの運搬、文書の配達などだ。すると監督者は、書類に手書きで残した記録を見ながら、どのポーターが手すきでどの現場へ行って職務を果たすかを決める。そうして選ばれた、現場の近くで手の空いているポーターに携帯無線機でメッセージを送って現場に赴かせるのだ。この方法では従来、適任者が決まるまでに度重なる電話連絡が必要で、それからポーターが現場に到着するまでさらに15分から20分ほどかかっていた。

その一方で看護師は、長時間待たされたままでイライラしている患者のそばで、いつポーターがその患者を搬送しに来るのかを知るため繰り返し電話をすることが多かった。

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