Marks & Spencerが行っている変化

RFIDトラッキングの利点を考慮し、また、オムニチャネル・ショッピングの重要性を認めたうえで、イギリスの小売業者、Marks & Spencerは、店舗内のすべての雑貨にタグ付けを行おうと計画している。
著者 Samuel Greengard
タグ: Retail
Nov 24, 2015

In 2012, Marks & Spencer (M&S)は、大胆かつ周到な決定を下した。ロンドンに本社を置く衣料品・雑貨の小売業者のM&Sは、2003年からRFIDを用いて アパレル商品のトラッキングと管理を行っているが、雑貨全般にRFIDタグ付けの取り組みを拡大することを決めた。M&Sは、この取り組みを開始しており、2015年の春までにすべての雑貨のタグ付けを実施することを計画している。M&Sがこの計画を完了すると、同社のイギリス国内750店舗の全商品がRFIDタグにより識別されることになる。さらに、M&Sは20カ国、200カ所の工場にてRFIDを使用する予定だ。

M&Sは、2013年に100億ポンド(168億米ドル)の収益を上げており、現在、イギリス国内に766店舗、国外に418店舗を運営し、様々な雑貨や食品を販売している。店舗への来客数は毎週2100万人以上、ウェブサイトへは毎週360万人の訪問者を集めている。M&Sの代表、ロバート・スワンネル氏は、次のように述べる。「当社は、サプライチェーン、店舗、ウェブ プラットフォーム、ITインフラストラクチャをつなぐ大規模な画期的変革を行い、持続的な将来成長のためのしっかりとした基盤を築こうとしている」

タグは、化粧品その他の製造業者の美的要件を満たさなければならない。(写真: Marks & Spencer)
家庭用品(寝具や台所用品など)、宝石、化粧品、ギフトなどのRFIDタグ付けへの動きは、同社がその全店舗のアパレル商品のトラッキングから得た利点と、モビリティや高度化したデジタルツールが変化をもたらしているという認識に基づくものだとM&Sの パッケージング責任者、キム・フィリップス氏は言う。

M&SはRFIDによって、「いつでも自分に合うサイズを見つけることのできる店」になるという目標を達成することができた。M&Sが多種多様なサイズとスタイルの在庫を抱えることを考えると、それは簡単なことではない。例えば、M&Sのフラグシップ ストアには、2万5000個のブラジャーの在庫があり、その背幅とカップサイズの組み合わせは約60種類に及び、カラーやスタイルも様々だ。ジャケットやパンツの販売についても、20種類のサイズの組み合わせがあり、カラーの組み合わせも多様だ。リアルタイムでの在庫追跡を改良し、在庫レベルを最適化し、さらに、適切な商品構成を店舗にて常時陳列するよう確実を期すため、今年M&Sは4億個以上のRFIDタグを使用する予定だ。

EPC Gen 2 対応タグには、様々なサイズと形状があり、金属や液体を含む商品を含め、幅広い商品に対応している。
「従来のマーケティングの境界を越えるオムニチャネルの世界を運用している」という自覚も、すべての商品をタグ付けする動機要因だったとフィリップス氏は語る。現在、カスタマーは、実店舗で買い物をしているのか、モバイルデバイス、もしくは自宅のコンピュータを使用して買い物をしているのかを問わず、シームレスな体験を求めている。こうした状況において、「在庫精度に対する絶対的な必要性があり、手作業での在庫計算と在庫確認の方法に代わるRFID技術の使用は、進みつつあるデジタル革命のひとつの段階に過ぎない」とフィリップス氏は言う。

利点を基礎とした構築
確かに、すべての商品のタグ付けへの動きには、同社のRFIDに関する過去の経験にもかかわらず、広範囲の計画が必要となった(Marks & Spencer Rolls Out RFID to All Its Stores を参照)。M&Sは、ワークフロー、製品フロー、顧客行動を徹底的に理解しなければならなかった。「カテゴリーが違えば、ひとつの在庫切れ商品の原因は、衣料品に関する在庫切れの原因とは異なるかもしれないが、原因の特定と管理の問題は同じだ」とフィリップス氏は述べる。

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